薬用植物園

薬用植物園の目的と特徴

京都薬科大学の薬用植物園は、薬学教育と研究のために、薬用植物を主とした有用植物を栽培・管理しています。京都薬科大学の特色ある教育の一環として、実践的な薬学を学ぶ上で欠かせない施設となっています。

薬用植物園の目的と特徴
多様な植物の栽培

生薬の原料となる薬用植物や、香料・染料植物など、約800種の植物が栽培されており、薬学の専門分野に応じた幅広い学習が可能です。

実践的な学びの場

学生は、植物園で生きた薬用植物を観察し、その特性を学びます。これにより、生薬や植物由来の薬に関する知識が深まります。

研究への貢献

薬の起源や含有成分を研究するための貴重な植物資源としても活用されています。

沿革

2025年、京都薬科大学薬用植物園は、京都薬学専門学校薬草園時代から数えて開設100周年を迎えました。100年前、「植物学・生薬学の教授にあたっては、実地に生育している状態や形状を生徒に観察させてこそ、その目的を達成するものであって、乾燥された生薬やいかに高度な技術で印刷されたものであっても図鑑類では、完全な役割を果たせるものではなく」(『京都薬科大学八十年史』(1964)より抜粋)、このことに鑑み、薬草園実習について協議され、1925年の薬草園開設へとつながりました。その後、現在地に全面移転し(1968年)、現在に至ります。

1884年 京都私立独逸学校設立
1892年 私立京都薬学校設立
1919年 京都薬学専門学校設立
1925年 京都薬学専門学校薬草園開設
1932年 現校地への校舎移転に伴い、大学構内に薬用植物園を整備
1949年 京都薬科大学設立
1968年 現在地に全面移設
2011年 薬用植物園御陵園設置
2025年 薬用植物園開設100周年

薬用植物園

概要

メインキャンパスから山科盆地を南へ7km下った東の山麓に位置する伏見区日野に所在します。広さ約13,016㎡の敷地には、見本園、樹木園、温室、講義室・標本室を備えた管理棟があります。園内では、日本薬局方収載生薬の基原植物を中心に、染料植物などの有用植物についても展示植栽しています。薬用植物の栽培方法の検討をはじめ、植物の採集・標本化や所蔵標本の管理・データーベース化などを行っており、教育・研究において広く活用されています。

教員

月岡 淳子 助教

月岡淳子 助教 Junko Tsukioka

研究分野:本学の保有植物および所蔵標本を活用した情報提供および教育研究活動
教員情報を詳しく見る(リンクを新しいタブで開きます)

標本、教材

薬用植物園管理棟内の標本室では、ドイツ メルク社製生薬標本などの生薬標本、さく葉(押し葉)標本、薬用植物図譜(約110点)などの資料類を保存するほか、講義室では、薬用植物の地下部を樹脂に包埋した樹脂封入標本(20種)、ダイオウやカンゾウ地下部の含浸標本、法規制植物(ケシ2種、アサ)レプリカなどを展示しています。本学本校地の標本室にも生薬標本、数万点のさく葉標本があり、調査、修復、撮影(デジタル化)・データベース化を行っています。

標本、教材

総合薬学研究

3年次後期から総合薬学研究が始まります。薬用植物園では、主に薬用植物の栽培に関することをテーマに、学生自身が、施肥、水やり、除草作業など、植物の管理を行いながら研究活動をしています。自然相手の研究のため、夏は暑くて冬は寒い中で、研究材料を野生動物に食べられるなどの苦労も経験しながら、植物について学んでいます。

総合薬学研究
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薬用植物園御陵園

概要

薬用植物園御陵園は本学グラウンド南側に位置しています。2011年に学生が薬用植物について学ぶ見本園として設置されました。
面積約2,700㎡の敷地には圃場や熱帯植物を栽培する温室、水生植物を栽培する池、庭園があります。
園内には生薬の基原となる様々な薬用植物が植栽されており、それらの形態的特徴や利用部位を学生が観察する実習などが行われています。
また、本学の公開講座において地域の方々を対象に見学会を行うなど、薬用植物についての知識を広く普及・啓発するための活動も実施しています。

御陵園の教育活動

御陵園では、1年次薬学教養科目(早期体験学習、基礎演習科目)や、1年次基礎科学実習で薬用植物の基礎知識を習得するための実習を実施しています。実習は薬用植物に関する講義と植物観察を合わせて行っており、植物の和名や学名、形態的特徴や利用部位、用途等を学習することを目的としています。
園内で行う観察では薬用植物の葉や茎の形や質感を手で触れて確かめたり、花の色をじっくり見たり、植物の持つ芳香を嗅ぐ等の体験を重視しています。
この実習では参加した学生が座学の知識と観察した経験を結び付け、薬用植物についてより深く理解していくことを目指して教育活動に取り組んでいます。

御陵園の教育活動
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薬用植物園 画像フルサイズ06

見学について

本園は、教育研究活動の都合上、一般公開をおこなっておりませんので悪しからずご了承下さい。ただし、下記の場合は、見学を許可する場合がございますので、薬用植物園へお問い合わせ下さい。「本学卒業生の方」は、京薬会へお問い合わせ下さい。

  • 研究を目的とした個人での見学を希望される方
  • 団体での見学を希望される方

※見学可能期間:4月~6月、9月~10月
【 問い合わせ先 】
 薬用植物園 gmp★mb.kyoto-phu.ac.jp
※メールの際は★を@に変更して送信してください。