2025年5月19日(月)、京都市立鏡山小学校で6年生の児童を対象に、分析薬科学系 薬品分析学分野 武上教授と同分野所属の4年次生6人による薬物乱用防止教室を開催しました。
今回は、「飲むときに気をつけたいこと(カフェインと飲み合わせ)」というテーマで実施。カフェインが体に及ぼす影響について説明をした後、緑茶、エナジードリンク、薬の3つに含まれているカフェイン量の多い順を考えるクイズを行いました。児童たちは順番を予想してから、実際に商品のパッケージに書かれている成分表で含有量を調べ、答え合わせをしました。最も多くカフェインが含まれていたエナジードリンクには、児童と同学年の子どもの1日の目安摂取量を超える量(ヨーロッパ食品安全機関の基準)が含まれていることが分かり、カフェインの取り過ぎによる危険性を伝え、理解をしてもらいました。
また、薬を服用する際の飲み物を考えるワークでは、鉄剤と緑茶をビーカーで混ぜて実験を行い、緑茶が真っ黒に変色したことで、児童から驚く様子がうかがえました。また、武上教授が胃薬とオレンジジュースでも同様の実験を行い、水以外の飲み物で薬を飲むと、薬の効果が正しく発揮されないということを実際に見て理解してもらえたようでした。
最後に武上教授から「薬と一緒に飲んではいけない飲み物もある。これから口にするものは自分でしっかり調べて、自分の体は自分で守るように」と児童に伝え、授業を終えました。
児童からは「カフェインは体に良いことと悪いことがあるから飲む時は注意したい」、「カフェインは様々なものにたくさん入っているのが分かった」という感想がありました。グループワークのサポートとして参加していた本学学生にとっても子どもたちと触れ合いながら、薬の大切さを改めて認識できる良い機会になりました。
本学では2015年より京都市が中心となって実施している薬物乱用防止啓発活動に協力、参加しており、薬系大学として、違法薬物の使用防止だけでなく、薬を正しく服用することの意識づけを通じて、薬物乱用防止に貢献していくことを目指し、今後も活動を続けていきます。