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【ニュースリリース】小学生が白衣を着て夏休みに“研究者”体験!山科区小学校の夏恒例の人気イベント「身近な夏の不思議体験2022イン山科」を開催

「身近な夏の不思議体験2022イン山科」を開催
地域の大人と子どもが「科学」を通してコミュニケーションを図る

京都薬科大学(京都市山科区)は2022年7月31日(日)、地域の小学生44人を対象に理科実験講座「身近な夏の不思議体験2022イン山科」を開催しました。
今回で11回目となる本講座は、地域の市民組織「山科区『はぐくみ』ネットワーク実行委員会」がボランティアで運営に参画しており、小学生が理科に対する興味を持つきっかけづくりの場として、また大人と子どもがコミュニケーションを図り、地域の中でつながりを育むことを目指して毎年実施しています。
2011年度から2019年度までは、山科区内全13小学校の4~6年生を対象に毎年約120人を募集し、延べ1,000人以上が参加する人気イベントとなっています。2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止となったものの、昨年度には「ぜひ開催してほしい」という地域の方々の声を受け、参加児童の定員を40人に制限して復活。今年度も昨年度と同人数で実施する予定でしたが、定員の3倍以上の申し込みがあったことから、急きょ定員を増やして開催しました。

 

今年度は身近な「水」をテーマに、人工イクラや人工フカヒレの原料にも用いられる「アルギン酸カルシウム」を使った「手でつまんで持てる水!容器がいらない水を作ろう」と、おむつなどに使用される高吸水性樹脂を使った「水が消えた!?水を吸う魔法の粉」の二つの実験を実施。当日は、130人の応募の中から抽選で参加が決定した44人の小学生が参加しました。
参加した児童からは、「いつもは物に対して深く考えないけど、身近な不思議を見つけて解決したので楽しかった」や「初めて知ったことやびっくりしたりすることがあってとても勉強になって楽しかった」、「家族に教えてあげようと思った」などの感想が聞かれました。

本講座を通して、身近なものを題材に理科の楽しさを子どもたちに体験してもらうことで、理科や科学だけでなく「学び」そのものへの関心を高めるとともに、それを支える地域の大人との“きずな”を育んでいく一助になればと考えています。


≪「身近な夏の不思議体験2022イン山科」の詳細≫

開催日時:2022年7月31日(日) 14時~16時
参加者   :山科区内の小学4~6年生44人
主  催:京都薬科大学 (活動主体:学生実習支援センター)
共  催:山科区「はぐくみ」ネットワーク実行委員会
後  援:京都市山科区役所

※本講座は独立行政法人 国立青少年教育振興機構「子どもゆめ基金助成活動」として実施しています。

【活動の目的】
身近な科学を題材にした実験を通して、小学生が理科に対して興味を持ってもらうことを主な目的とし、白衣を着用して大学の実習室という高度な設備を利用することで、科学者の疑似体験をしてもらいます。また実験で使用した道具の一部は持ち帰り可能とし、自宅でも実験ができるようにすることで興味継続を図ります。

【実験1. 手でつまんで持てる水!容器がいらない水を作ろう】
ワカメや昆布のヌルヌルのもとである「アルギン酸」は「カルシウム」と反応すると、「アルギン酸カルシウム」という水に溶けないゼリー状の物質に変化します。この「アルギン酸カルシウム」は、その性質から人工イクラの被膜に使われるなど、液体を包み込む手段として食品に幅広く活用されています。今回は「アルギン酸カルシウム」の性質を利用して、ペットボトルに代わるゴミが出ない「水の容器」を作ります。

【実験2.水が消えた!?水を吸う魔法の粉】 
おむつやペットシートには、水を吸収する特殊なプラスチックの粉が使われているため、水をかけても染み出てくることはありません。この粉は「高吸水性樹脂」といい、自分の重さの何十倍もの水を吸収できる力を持っています。今回は携帯用トイレから「高吸水性樹脂」を取り出し、その驚くべき吸水力を一緒に確かめます。また取り出した粉を使って「芳香剤」を作ります。


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