教育・研究

次世代のがんプロフェッショナル養成プラン


医療の進歩に伴いさまざまな治療方法が確立されていますが、がんは依然として我が国の死因第一位の疾患です。第4期がん対策推進基本計画において定められた全体目標「誰一人取り残さないがん対策を推進し、全ての国民とがんの克服を目指す」に向けて、がん医療に関する基本的な知識や技能を有し、がん医療を支える医療従事者の養成が求められています。京都薬科大学では、文部科学省が実施する「次世代のがんプロフェッショナル養成プラン」に参画し、がん医療の新たなニーズや急速ながん医療の高度化に対応できる医療人の育成を目指した取り組みを行っています。本学では、京都大学・滋賀医科大学・三重大学・大阪医科薬科大学を含む5大学間の連携により実施する事業「高度化・多様化するがん医療を担う人材育成」を通して、
  • がん医療の現場で顕在化している課題に対応する人材
  • がん予防の推進を行う人材
  • 新たな治療法を開発できる人材
の育成に取り組んでいます。



正規コース(大学院正規課程)




がん患者のQOL向上及び終末期医療を担う人材養成コース


コース担当:村木 優一 教授
本コースでは、療養生活の最終段階の患者に対して、高度で先進的ながん薬物治療や集学的な痛みの治療・ケアが行われる状況で指導的な役割を担い、エビデンスに基づく医療を多職種連携により実践し、評価するための研究スキルを持つ薬剤師の養成を目指します。また、がん薬物療法の様々な学術分野に関する高度な専門知識を有し、基礎的又は臨床的な薬学研究能力を持ち、主として「高齢者」・「終末期」に応じたテーラーメイド医療を実践できる臨床薬剤師及び創薬研究者を養成することも目指します。



募集人数:各年度1名

  2024 2025 2026 2027 2028
履修者数 1

※履修開始年度に計上

近未来の医薬品・治療法の開発を担う人材養成コース

コース担当:大石 真也 教授
本コースでは、CAR-T療法や細胞を用いた治療等、近未来のがん薬物療法に対して、分野横断的な学術分野に精通し、基礎的又は臨床的な薬学研究技術を有する薬剤師の養成を目指します。また、医療機関等で放射性を有する化合物の化学合成や取扱い、遺伝子導入などを調製できる薬剤師やこれらの医薬品の研究や開発が実践できる薬剤師の養成も目指します。


募集人数:各年度1名

  2024 2025 2026 2027 2028
履修者数 3

※履修開始年度に計上

インテンシブコース

新たな治療法の開発と薬物療法マネジメントに貢献する5大学連携薬剤師養成コース

本コースでは、有効性と安全性を両立した個別化薬物療法を推進するために、がんゲノム医療やCAR-T療法、免疫チェックポイント阻害薬など高度・最先端のがん薬物療法とその支持療法を理解して、薬学的観点から新たながん個別化医療の開発を推進する薬学研究者の養成を目指します。
また高度ながん医療に関する学術調査を自ら立案・実行し、エビデンスを構築することができるがんプロフェッショナル薬剤師も目指します。

【募集対象】がん薬物療法に関連する高度な知識・技術の習得を希望する薬学研究者。
      認定専門資格の取得を目指す、あるいは既に取得済みの病院・薬局の薬剤師。
【修了要件】<必修科目> 5大学連携集合研修会 (年6回程度)
      <選択科目>京都薬科大学が定める講義・演習等
【受講期間】1年間(4月~翌年3月)
【修了認定】修了の要件をすべて満たした者には、京都大学から修了証が発行されます。